地元・熊本に帰省しています。親元でしばらく仕事をしてみようと思ったからです。
僕の実家は熊本県の八代市(やつしろし)というところにあり、一応、県内では第二の都市ということになっているけれど、はっきり言って田舎です。僕が住んでいた30年前まで多少は賑わっていたアーケード商店街も、今や閉店シャッターの嵐。人口も年々減少しているようです。実家の周りをぶらぶらと散歩してみたところ、枯れていく街並み&変わらない風景がそこかしこに雑然と転がっていました。衰退の一途をたどる地方都市にいながらでも東京の仕事がそれなりにできるんだから、随分と便利な時代になったものです。
ともかく、僕はフリーランスになったタイミングで「今しかできないこと」をやろうと決めていたので、この帰省もある意味ではそういうこと。自宅に居ながら(いずれは巣立っていく)少年~青年期の娘・息子と時間を過ごす、実家に居ながら(いずれは旅立っていく)両親と時間を過ごす。ある意味ではどちらも「今しかできないこと」。カッコいいファッションの仕事だけでなく、そういった「当たり前」の中にも「今」が凝縮されているんだと思うようになったのは、僕自身が年を重ねたせいでしょうか?限りある時間の中で、僕は出来うる限り自らの生(せい)に執着したい。ぼんやりと生きてきた学生時代の反動が、今頃になってNEJIを激しく強く回転させているのかもしれません。「今」は待ってくれないのです。
NEJI 鶴田
2025.02.11