先日、生まれて初めて能登半島を旅してきました(金沢まではひとり旅をしたことがありましたが、奥能登は初めてです)。具体的には能登半島の果て、珠洲市以北の街です。
復興が進まないと言われて久しい震災の被害状況も気にはなったのですが、今回の目的は撮影でした。
2025年12月に発売予定の、NEJIによる出版物第3弾・長編小説「さよなら、ロンググッドバイ」。今回の旅は、本作のイメージビデオを制作する上で必要な現地取材と映像素材集めです。勘の良い方はお気づきかもしれせんが、「さよなら、ロンググッドバイ」はDEAD KENNEDYS CLOTHINGの品名(ロングシャツ)から採ったタイトルです。2025年10月時点で本編はほとんど書き終え、あとは校正に校正を繰り返すだけなのですが、なんだかもう出来上がったつもりになって「せっかくだから、小説のためのイメージビデオでも作ってみよう」と自らの首を絞める愚行に走りました。出発の前日にチケットを取るという発作。そして、さらに勘の良い方はお気づきかもしれません。これは前作「アンド・アイ・ラブ・ハー」とまるっきり逆の順番だ(前作ではイメージビデオを小説に書き起こしました)ということに。物語を書くとビジュアルが浮かび、ビジュアルと見ると物語が浮かぶ。マッチポンプというか、永久機関というか、まぁ、NEJIは螺旋状なので必然的に僕の頭がそういう構造になっているのかもしれません。
「ビデオを作ってる暇があったらさっさと入稿しろ!ナメてんのか!」という罵声が、透明人間の編集者からは聞こえてきそうですが…あいにく、当方は自費出版のため、担当編集はおりません。DIYで好き放題にやらせてもらいますよ、悪しからず。
NEJI 鶴田
2025.10.18